発想・アイデアでビジネスをクリエイトする ②イノベーションの発生から成功

2014-08-31

「人」の思考・行動は、水面下の潜在意識の上に成り立っています。ここに着目した方法論は殆どないのが現状。
そこで、構想フェーズの前段階に現状を踏まえて着手するための環境構築、企業文化醸成のフェーズを置き、夢を創造し実現し成功するための「夢工学式発想法」及び戦略的発想の下、価値の創造と実現に重点を置く「プログラム&プロジェクト標準」を踏まえ、イノベーションの着手・発想から成功までをモデル化しました。

20140901イノベーションモデル

環境整備のエントランスモデル

イノベーションの入口として実施すべき、イノベーションの環境を構築すること、モチベーション向上を目指し企業文化を醸成すること(働きやすい職場、生きがいを感じる職場等)を目的とするものとして示します。

①「経営者の思い」と「役に立ちたい思い」、及びその歩寄り
経営者と社員の距離を縮めることが、イノベーションへのスタートです。経営者は社員のことを知り、社員は経営者の思いを知り、お互いが歩み寄って共通の言語(ビジョン、個人の強み等)を作り、各々の価値観を近付けるアプローチを繰り返すこと。その結果、会社への参画意識が向上し、一体感が生まれます。

〇経営者のお困りごと思いを明確にして、社員への理解を促進すること。
例:会計とお金の流れ、社員とのコミュニケーションギャップ、会社のビジョン

〇経営者、社員共に自分を知り、他社員のことを知ること。
自分のことを知らない人は少なくありません。潜在的な強みはあるはずです。強み、弱みを知り、強みを生かす方法、弱みを補完する方法を知ることです。

 

②発想を促進する環境
勉強、研究、知識、情報吸収は発想の促進剤になります。
前述の①で会社のビジョン、経営者の思い、自分の強みが理解できたら、次には自分に期待されているものを理解し、そのために必要な能力を身に付け自分を磨くことです。継続的な自己成長の意識を持ち、継続的な能力学習ができる環境を作ることです。

〇自己成長の意識醸成(興味を持たせる)
強みを踏まえ期待されているものを明確にし、担当業務が会社・社会にどの程度役に立っているか(貢献度)を明確に伝えることが必要です。自分の担当のみでなく、全体感(全体の中での役割)を把握する能力のレベルにより受け止め方が異なってきます。このため、定期的に意識の変化を確認する継続的な動きが重要になってきます。

〇業務と人を融合した人材育成の環境(Off-JT,OJTの融合)
強みを生かす人材育成こそが自律的成長に繋がります。経営目標達成、業務遂行の中で自分に期待されているものが理解できたら、このための知識、ノウハウ、能力を磨くことです。この結果を経営者、社員双方で納得する形で評価し、達成に向けて繰り返す、自律的行動が重要になります。この評価については、従来のように人材育成の実行におくのではなく、その効果に着目し、経営目標、業務遂行の観点で評価する仕組みを作る必要があります。

〇継続的能力学習の環境
モチベーション向上、自己成長の意識を浸透させ、他者、他業界等幅広い視野での学習が継続的に実施できる環境を構築します。これが新たな発想・アイデアへの布石となります。

 

③自由発想
現状のしがらみにとらわれることなく、発想・アイデアを数多く生み出し、最も適切なアイデアを選択します。
発想能力は誰にでもあります。また、発想は、独創的アイデアだけでなく、普通のアイデアを出すことでもあり、それが世の中で役に立つアイデアかどうかが重要となります。
また、発想・アイデアは、意識の持ち方でもその方向性は大きく変わってくる場合があります。 問題の本質に目を向けることができなければ、抜本的な対策のための発想・アイデアは浮かんできません。
たとえば、
〇赤字企業の場合、現状のビジネスモデルが市場から否定されているという受け止めで抜本的にビジネスモデルを改革するための発想・アイデア
〇顧客からのクレームが減少しない企業の場合、現状の品質向上施策を否定されてると受け止め、本質的な問題を究明し(経営の問題、人の問題、組織の問題など)、抜本的な対策をうつための発想、アイデア

構想・実行・運営のスキーム・システム・サービスモデル

最も最適な発想・アイデアを実行に移す工程に入りますが、その準備として重要なことは、
〇発想・アイデアが成功した状況を描くこと
〇これにより生み出されるメリット、デメリットを明確にすること
これが、成功を大きく左右することになります。実現実行段階に入ると発想・アイデア(製品、商品、サービス等)を完成させることに重点を置くことが少なくありません。実際に製品、商品、サービスが価値を生み出すのは、それらをリリースした後になります。

「創造は最大の問題解決である」
実現、実行工程に移っても数々の問題は発生します。当初の計画通りに実行できることは、ほとんど無いといっても過言ではありません。この際、解決のための「創造(発想、アイデア)」が必要になります。また、「成功した状況」「メリット、デメリット」がその判断基準になります。
すなわち、創造性を発揮する右脳的思考と、論理的に実現を目指す左脳的思考を同時に発揮することが重要ということになります。

「人」の潜在意識

発想・アイデアは、潜在意識の中なら偶然のきかっけで顕在化することが多くあります。この顕在意識と潜在意識の関係を下記に示します。

□顕在意識と潜在意識の関係

20140901顕在意識と潜在意識

□ポアンカレとエルムホルツの「発見モデル」
①没頭期、②潜伏期、③啓示期を経て発見が現れると説いています。

20140901発見モデル

□(株)ネクストエデュケーションシンクの「人財の能力分布」

20140901能力分布

□プログラム・プロジェクト標準(P2M)の「個人の能力モデル」

20140901P2M能力モデル

今後のコラム連載

「発想・アイデアでビジネスをクリエイトする」シリーズで連載コラムを以下の内容で執筆していきたいと思います。
皆様のご参考になれば幸いに存じます。
①日本の若者意識(2014.08.24掲載)
②イノベーションの発生から成功
③中小企業のイノベーション
④中小企業の人材不足対策
⑤以降は未定

イノベーション発想法をテーマに名古屋にてンセミナー講演を開催します。
少人数のゼミナール形式で参加者の皆様と意見交換しながら進めていきます。
コラムの掲載内容に加え、講師のイノベーション経験に基づく実績のある内容となっておりますので、皆様のお役にたてるものと思います。
皆様のご参加をお待ち申し上げております。
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